こんにちは、EMC GLOBALです。
2025年4月15日、有楽町にあるTokyo Innovation Base(TIB)で、「Be a Global Entrepreneur ! – EMC GLOBAL 2025 Kickoff meetup -」を開催しました。

このイベントは、アントレプレナーシップをもって世界で活躍する人材の育成を目指すEMC GLOBALが、2025年度の海外プログラムの発表を行うキックオフの場。学生、起業家、教育関係者、企業など、多様な背景を持った会場・オンラインで100名以上集まりました。
この記事では、その夜に交わされた言葉や空気感を、ぎゅっと詰め込んでお届けします。
▶そもそも、EMC GLOBALとは
そもそも「EMC GLOBAL」って何?という方のために、少しだけご紹介させてください。
EMC GLOBALは、日本で唯一のアントレプレナーシップ学部である武蔵野大学アントレプレナーシップ学部(EMC)が、グローバルに活躍するアントレプレナーシップをもった人材を育成する目的で、2024年にスタートしました。
昨年は、グローバルに活躍したいと願う日本の学生たちが、シンガポールやインド、インドネシア、フィリピンなどで現地の大学生やスタートアップと交流したり、ピッチを行ったり、短期インターンを経験したりと、実践的な学びの機会を提供してきました。
そして2025年4月からは、大学の枠を飛び越え、一般社団法人EMC GLOBALとして独立し、より多様な人たちとともに“世界に挑む人材”を育てていくことになりました。今回のキックオフイベントは、その記念すべき「はじまりの日」だったのです。

▶開会:アントレプレナーシップを抱いて世界に羽ばたく
イベントは、EMC GLOBAL代表であり、武蔵野大学アントレプレナーシップ学部の学部長でもある伊藤羊一さんの講演からスタートしました。羊一さんは、GLOBALの話をするまえにまずはEMCの紹介と、アントレプレナーシップの重要性を話しました。

EMCは「起業家を育てる学部」ではなく、「起業家精神を身に着けて社会を自らつくる力」を身につける学部です。会社に入るのではなく、社会そのものをデザインする視点で活動できる人材を育成しています。
そして、日本経済が1995年を境に停滞した背景には、アントレプレナーシップの欠如があると指摘。「失われた30年」は、個人の夢や妄想を形にする力が十分に発揮されなかった時代だったのではと問いかけました。
そのうえで、アントレプレナーシップを持ったアジア諸国の仲間たちとの連携による「UNITED ASIA」構想を紹介。EMC GLOBALは多国籍チームでのピッチやブートキャンプ、グローバルサミットなどを実施し、互いに混じり合いながら世界にで活躍する学生を育成し、世界をより良いものにすると宣言しました。

▶グローバル共創の可能性 ― 平石さんの視点
続いて登壇したのは、EMC GLOBALの理事であり、EMC教授であり、Go Global Catalyst Pte. Ltd.(シンガポール)CEOの平石郁生さん。
シリアルアントレプレナー、エンジェル投資家として日本国内外でスタートアップに精通している平石さんは、「今、求められているのは“共創する力”」だと語ります。
「語学力だけじゃ、グローバルでは通用しない。必要なのは、違う価値観の人と一緒に“問い”を立て、答えをつくっていく力。日本人と外国人が、共同創業する時代が来ています。」
その実践として紹介されたのが、平石さんが起業したばかりの新プロジェクト「GGC(Go Global Catalyst)」。多国籍企業を生み出すために国籍を超えた起業家や予備軍同士がつながり、世界の課題解決に取り組む場を生み出そうとしています。

▶トークセッション:学生が語る「リアルな変化」
後半は、「世界を舞台に活躍するとは?」をテーマにしたトークセッションへ。

登壇したのは以下の3名:
- 伊藤羊一さん(EMC GLOBAL代表 / 武蔵野大学アントレプレナーシップ学部 学部長)
- 荒畦悟さん(トビタテ!留学JAPAN プロジェクトディレクター)
- 松井ひなたさん(武蔵野大学アントレプレナーシップ学部 2年生・2024年度プログラム参加者)
まずは本日のスペシャルゲストである荒畦悟さんから、「トビタテ!留学JAPAN」をご紹介いただきました。

「トビタテ!留学JAPAN」は、文部科学省が官民協働で展開する海外留学支援プロジェクトで、第一ステージでは約9500人の若者が海外に挑戦してきました。現在は第2ステージとして、高校生等4,000人以上・大学生等1,000人以上に返済不要の奨学金を提供。“挑戦の先で何をするか”を重視し、自分の意志で世界とつながる人材を育てています。
「トビタテ!留学JAPAN」の説明を聞いて、「自分も応募したい!」と会場の学生たちが目を輝かせました。登壇者の一人で昨年EMC GLOBALのプログラムに参加していた松井ひなたさんも「私、応募します!」と前のめりです。
そんな松井さんは、EMC GLOBALのプログラムでインドに行った体験を紹介してくれました。

「実は、私、海外に行くのはEMC GLOBALのピッチツアーで2回目で、不安もすごくありました。でも、インド工科大学のハイテイラパート校やボンベイ校に行って、自分のビジネスアイデアを発表したら、皆さんすごく興味を持って聞いてくれるんですよね。色々質問してくれるし。それがすごくうれしくて、とにかくたくさん会話しました。」
最初は「英語が通じるか」「自信がない」と不安だらけだった彼女が、現地の学生や起業家と対話を重ねるなかで、自分の価値観が大きく揺さぶられたそうです。
「日本だけが自分の世界じゃないなって思いました。いろんな価値観があったり、いろんな世界があって、いろんな文化がある。これからも日本と世界、世界と日本をつなぐ役割を担いたいなと思いました。」

▶プログラム発表:2025年度のEMC GLOBALは!?
トークセッションの後は、EMC GLOBALの2025年度の活動紹介が行われました。
大きな目玉となるのは以下のイベントです。
2025年4月〜5月 SusHi Tech Tokyo 2025 Interenship
2025年8月〜9月 Global PitchTour
2026年1月31日 EMC GLOBAL SUMMIT
2026年2月〜3月 Global BootCamp

このうち、現在応募をしているのがGlobal PitchTourです。
今年はフィリピン&シンガポール、インドネシア、インドの3つのツアーで参加者を募集します。応募はEMCの学生でなくても、武蔵野大学の学生でなくても、日本国内の大学・大学院・高等専門学校・専門学校・高校に所属する学生・留学生で、自身のビジネスをピッチできるレベルの英語力を持つ方ならが応募可能です。

EMC GLOBALのスポンサー企業の支援のもと、学生はピッチツアーに150,000円の自己負担で参加が可能です。以下が、現時点でご支援いただいている企業の皆様です。

この他にもグローバルをテーマにした各種イベントや交流を行います。
まずは、学生でも、社会人でも、グローバルに活躍したいという志を持つ人や、そういった人材と繋がりたい人々が集うコミュニティをEMC GLOBALのSlackの中に作ります。ここで様々な交流を重ねながら、各種プログラムの応募や交流を行います。コミュニティの中には、インドやインドネシア、シンガポールやフィリピンの学生たちもいます。

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▶交流会:挑戦者があふれる交流の場
最後は交流会。登壇者に直接話しかけたり、他大学の学生同士が名刺交換したりと、あちこちで会話が弾んでいました。また、早速プログラムに興味がある!という学生たちが事務局スタッフに殺到しました。
ある学生が言っていた言葉がとても印象的でした。
「こんなに“本気で挑戦したい”って思ってる人たちに出会えたのは、初めてです。1人じゃできないことでも、ここにいる人とならできそうな気がします。」
